Blenderで透明素材を作成する方法:ガラス、プラスチック、液体

Blenderで透明な素材を作成することは、リアルな表現を追求するうえで重要なステップです。この記事では初心者向けにガラスプラスチック液体の透明素材の作り方を解説します。屈折や透明度を使いこなし、リアルな表現を目指しましょう。

1. 基本設定:透明度と屈折率 (IOR) の理解

透明な素材を作成する際、屈折率(IOR: Index of Refraction)が重要な要素となります。ガラスや水など、異なる素材はそれぞれ異なるIORを持っています。以下のようにBlenderで屈折率を設定できます:

  • Blenderのシェーダーノードエディタで、プリンシパルBSDFを使用
  • プリンシパルBSDFの「Transmission」(伝播)を1に設定して、素材を完全に透明にする
  • IOR」の値を素材に応じて変更

例えば、ガラスの場合の屈折率は1.45〜1.52、水は約1.33です。

2. ガラス素材の作成

ガラス素材は、Blenderでリアルな反射と透明度を表現するのにぴったりです。以下の手順で作成しましょう:

  1. まず、オブジェクトにプリンシパルBSDFを適用します。
  2. 次に、「Transmission」(伝播)を1に設定し、完全な透明度を確保します。
  3. Roughness」を調整して、ガラスのつややかさや曇り具合をコントロールします。
  4. IOR」を1.45〜1.52に設定し、リアルな屈折を表現します。

これで、シンプルかつリアルなガラス素材が完成します。

3. プラスチック素材の作成

プラスチックは、ガラスほど透過性は高くないものの、適度な透明感とつやが必要です。以下のように設定します:

  1. オブジェクトにプリンシパルBSDFを適用します。
  2. Transmission」(伝播)を0.1〜0.5程度に設定し、少し透明なプラスチックを表現します。
  3. Roughness」を0.3〜0.6に調整し、プラスチックの質感を再現します。
  4. IOR」は1.45程度に設定します。

プラスチックの種類に応じて、透明度や粗さの微調整を行いましょう。

4. 液体素材の作成

水やその他の液体を表現する際も、透明度と屈折率の設定が重要です。以下の手順で作成しましょう:

  1. プリンシパルBSDFの「Transmission」(伝播)を1に設定し、完全に透明にします。
  2. IOR」を1.33に設定して、水の屈折率を再現します。
  3. Roughness」を0に設定し、滑らかな液体表面を表現します。
  4. 環境ライティングや反射の設定により、リアルな水の表現を強調します。

さらに、反射と光の散乱を活用して、液体のリアルなディテールを引き出しましょう。

5. まとめ

透明素材を作成する際は、屈折率透明度のバランスが非常に重要です。ガラス、プラスチック、液体など、異なる素材ごとに設定を微調整し、リアルな表現を追求してください。特に「Transmission」(伝播)と「IOR」の値を適切に設定することで、各素材の特性を反映させることが可能です。

次回は、透明素材のさらなる応用編として、サブサーフェス・スキャッタリング(SSS)を使ったリアルな表現方法について解説します。お楽しみに!

投稿者 DO